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2026/02/16

第56回SPレコードコンサートは終了しました。大勢の皆様のご来場を感謝申し上げます

第56回SPレコードコンサート
「小林秀雄とモーツァルト、ブラームス、そしてストラディヴァリウス」

と き:令和8年3月14日(土)午後2時開演           
 1時半開場・5時頃終演

ところ:神保町北澤ビル2階ブックハウスギャラリー
【古書センターから靖国通りを九段方向へ左側徒歩3分・北澤ビル正面左階段上】
先着35名様 入場無料(要・ご予約) 
【電話でもメールでもOK。お申込みください】 

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案内人:三浦 武氏
(小林秀雄浅読五十年、ローリングストーンズ愛聴五十年、蓄音機漫談ほぼ十年。著書に『評論・小説を読むための新現代文単語』(いいずな書店)。予備校講師。)

 ゲスト:杉本圭司氏
(小林秀雄愛読四十年、クラシック音楽愛聴五十年、蓄音機愛用まだ七年。著書に『小林秀雄 最後の音楽会』(新潮社)。大学非常勤講師。)
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使用機器:米国ヴィクター1926年製 蓄音機「クレデンザ」(野村胡堂・あらえびす氏愛機)
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内容:「文学青年であるとともに音楽青年でもあった」批評家、小林秀雄。
前半は、彼が生涯もっとも愛した作曲家モーツァルトと、晩年密かに心を寄せたブラームスをめぐって。
後半は、「私は、ヴァイオリンという楽器が、文句なく大変好きなのである」と語った小林秀雄にいま聴かせたい、名人たちの悪魔のような演奏を聴いていきます。どうぞお楽しみに

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主催:富士レコード社 神田神保町古書センター9階

お問い合わせ電話:03-3264-8546 

e-mail:info@fuji-recordsha.co.jp

第1部でお話しされる杉本氏
「もう二十年も昔の事を、どういう風に思い出したらよいかわからないのであるが、僕の乱脈な放浪時代の或る冬の夜、大阪の道頓堀をうろついていた時、突然、このト短調シンフォニイの有名なテエマが頭の中で鳴ったのである。僕がその時、何を考えていたか忘れた。いずれ人生だとか文学だとか絶望だとか孤独だとか、そういう自分でもよく意味のわからぬやくざな言葉で頭を一杯にして、犬の様にうろついていたのだろう。兎も角、それは、自分で想像してみたとはどうしても思えなかった。街の雑沓の中を歩く、静まり返った僕の頭の中で、誰かがはっきりと演奏した様に鳴った。僕は、脳味噌に手術を受けた様に驚き、感動で慄えた。百貨店に馳け込み、レコオドを聞いたが、もはや感動は還って来なかった。」  
小林秀雄「モオツァルト」より 

18歳の小林秀雄が初めて聞いたヴァイオリンの生の音、それがエルマンの来日公演だったという出会いから始まり、道頓堀の雑踏の中で突如頭の中で鳴ったモーツァルトの40番の、その演奏は誰のものか、杉本氏の思考はどんどん広がっていく。そして晩年に傾倒したというブラームスの音楽に忍耐と意志と勇気をみた小林秀雄は、「忍耐と意志と勇気」をもって畢生の大作「本居宣長」を完成させたのだというお話は、感動的でさえありました。

プログラムは・・・ 
・ヨアヒム・ラフ作曲「カヴァティーナ」演奏:ミッシャ・エルマン
 ・エドゥアール・ラロ作曲「スペイン交響曲」より第4楽章 演奏:ミッシャ・エルマン
・「道頓堀行進曲」歌:内海一郎 詞:日比繁次郎/曲:塩尻精八
・ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲「交響曲第40番」より第4楽章 演奏リヒャルト・シュトラウス指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団
・フランツ・シューベルト作曲「即興曲作品142-2」演奏:アドリアン・エッシュバッハー
・ヨハネス・ブラームス作曲「交響曲第1番」より第2楽章 演奏:ブルーノ・ワルター指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 

第2部でお話しされる三浦氏
私は、ヴァイオリンという楽器が、文句なく大変好きなのである。自分で弾けないから、人の弾くのを聞いて楽しむ。楽しむ限り、パガニニの亡霊を追わざるを得ないのである。 小林秀雄「ヴァイオリニスト」より

 休憩をはさんで、みずから「レコード漫談」とおっしゃる三浦氏の軽妙な語り口は、小林秀雄の愛したヴァイオリン音楽を堪能させてくれた時間でした。ミルシテインのふくよかできちっとしたバッハ、堂々たる風格のヴィートのバッハ。プシィーホダ(と発音する)によるパガニ-ニの最高傑作ネル・コウ・ピウ変奏曲の演奏など、100年前に製造された蓄音機の音は、音楽の再生という次元を超えたその当時の空気を目の前に現出させるのだという氏の言葉がすっと納得できる時間でした。

プログラム通りにやらない三浦氏のプログラム
Guarneri del Gesu グァルネリ・デル・ジェズ 1698-1744
ソナチネⅦ~パガニーニ アンダルシア風ロマンス~サラサーテ
Vasa Prihoda ヴァーシャ・プスィホダ 1900-1960 

Antonio Stradivari アントニオ・ストラディヴァリ 1644?-1737 
バッハ作曲 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータニ短調BWV1004~アルマンド/クーラント/サラバンド/ジーグ・・・演奏:Nathan Milstein ナタン・ミルシテイン 1903-1992
シャコンヌ・・・演奏Gioconda De Vito ジョコンダ・デ・ヴィート 1907-1994
ほか

2時間半あまり、熱心に耳を傾けるお客様。

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