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2025/06/21

第52回SPレコードコンサートを開催します

第52回 SPレコードコンサート

クレデンザ百年~1925年SPレコード革命

と き:令和7年7月19日(土) 午後2時開演(1時半開場・5時頃終演)
ところ:神保町北澤ビル2階 ブックハウスギャラリー
【古書センターから靖国通りを九段方向へ左側徒歩3分・北澤ビル正面左側階段上】
先着30名様 入場無料(要・ご予約) 【電話でもメールでもOK。お申込みください】

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案内人:黒崎政男氏(哲学者・東京女子大学名誉教授)

ちょうど百年前の1925年、SPレコードの世界に革命的変革がなされる。当時始まったラジオ放送の新しい技術、つまり、マイクロフォンと真空管アンプをSPレコードの録音にも応用してみようとする試みである。
 そしてこの電気録音盤に合わせて、この年に登場したのが、ベル研究所(WestrenElectric)が設計し米ビクターが製作した「クレデンザ」である。
 Orthophonic Victrolaと名付けられたこの機械は、優れたサウンドボックスと折りたたみ指数関数的ホーンを内蔵している。そして、この「クレデンザ」は、百数十年にわたる長い「音楽再生(オーディオ)の歴史」のうちでも一つの最高峰(ピーク)を形作っているように私には思われる。
  今回このクレデンザを実際に使用して、1925年に録音・発売されたレコードに限定して、さまざまなジャンルの音楽を鑑賞しよう。カザルス(チェロ)の最後の機械式録音の「ゴイエスカス」(2月)、コルトー(ピアノ)の初の電気録音(3月)、ニューヨーク・メトでの15の合唱団の合同歌唱(3月)、ジャズの歴史に残るルイ・アームストロングのhotfive 初録音(11月)、タンゴの世界では、オルケスタ・ティピカ・ビクトールの処女録音(11月)。その他、ちょうど100年前の音ばかりを味わい尽くしてみようと思う。(黒崎)

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「クレデンザ」・・・米国Victor製(1926年)ヴィクトローラ8-30
 この「クレデンザ」は「銭形平次」の作者として名高い野村胡堂先生が、実際にお使いになっていた蓄音機です。
ご存じのように、胡堂先生は同時に「あらえびす」のペンネームでご活躍された日本洋楽界の草分け評論家でもありました。名著「名曲決定盤」は中央公論新社の文庫に入って出版され、好事家の座右の書として有名です。
 この愛機は先生亡きあと、形見としてご同僚の評論家で、「ディスク」誌の主幹だった青木謙幸先生に引き継がれましたが、昭和56年(1981年)弊社の古書センタービル出店の折に、「広く皆様の試聴用として活用しなさい」と姪にあたる先代社長の故井東冨二子に託されたものです。是非今回その音色をお楽しみください。(S)

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 主催:富士レコード社 神田神保町古書センター9階

 お問い合わせ電話:03-3264-8546  e-mailinfo@fuji-recordsha.co.jp

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